わさびを使用した調理例

わさびは「アブラナ科」の植物で、私たちが普段食べているのは根と茎の間にある根茎です。
その根茎をすりおろしたものを刺身に添えるのがワサビの一般的なイメージですが、新鮮な葉や茎、花も料理の主役になるとのこと。津江地域では独特のツーンとした辛さと香りのするワサビ漬けをどの家庭でも作っています。
野菜の名前は「花わさび」、料理は粕漬け、醤油漬け、だし漬けが代表的。美味しく作るには、辛味を引き出すために、わさびが腹をかく(腹をたてる)ように湯通しをしたり、ちぎったりイジメるとよい、産地は日田市の山間部にあたる津江であること等を教えてもらいました。

花・葉わさびの調理の基本(下処理)


<材料>
花・葉わさび  300g
塩       少々
<作り方>
1.花・葉わさびを3~4cmに切り、塩をまぶす。
2.鍋に70~80度のお湯を沸かし、1を入れる。
3.軽く混ぜ、ザルにあげる。
 ※時間が長すぎたり、温度が高いと辛味が飛んでしまいます。
4.よく揉んで、しっかり絞る。
 ※水にさらさず、熱々を揉みます。

調理例

わさび漬け
好みの調味液と下処理した花・葉わさびを混ぜ、密封できる容器に詰めて一晩置く。

粕漬け

<材料>
酒粕   300g
砂糖   大さじ1
塩    小さじ1
酒    40~50ml
(市販の粕漬け180gに味噌大さじ3を混ぜたものでも美味しくできます)

味噌漬け

<材料>
味噌   150g
砂糖   50g
酒    大さじ3

醤油漬け

<材料>
薄口醤油 150g
砂糖   大さじ3
みりん  30ml
酒    100ml

応用編
わさび漬けを使用したものやデザートなどをご紹介いたします。

○葉わさび巻きずし

<材料>
葉わさび(大きいもの) 5~6枚
塩    少々
砂糖   適量
<作り方>
1.塩を入れたお湯に葉わさびを浸し、しんなりしたらすぐに引き上げ、軽く揉む。
2.葉が浸る程度の砂糖水に2時間ほど漬けこむ。
3.すし飯を作る。
4.巻きすに葉わさびを並べ、その上にすし飯を広げる。
5.わさびの粕漬けとカニ蒲を芯にして巻く。(辛さが苦手な人はマヨネーズを混ぜると、辛味が和らぎます。)

○生椎茸と葉わさびの和え物

<材料>
花・葉わさび  200g
生椎茸     300g
◇砂糖     大さじ3
◇薄口醤油   大さじ3
◇みりん    大さじ1
◇だしの素   小さじ1
<作り方>
1.椎茸を3ミリの厚さに切る。
2.椎茸に◇の調味液を加え弱火にかけ、水分を飛ばす。
3.下処理した花・葉わさびと混ぜ合わせ、密封容器に入れる。

○小松菜と葉わさびの和え物

<材料>
花・葉わさび  200g
小松菜     300g
人参      1本
◇味噌     150g
◇砂糖     50g
◇酒      大さじ2 
<作り方>
1.小松菜をさっと茹で、3センチ程度に切る。
2.人参も3センチ程度の千切りにし、茹でる。
3.◇の調味液と下処理した花・葉わさび、小松菜、人参を混ぜ合わせ、密封容器に入れる。

○葉わさびのヨーグルトムース

<材料>
葉わさび  150g
ヨーグルト 400g
生クリーム 200ml
牛乳    500ml
砂糖    大さじ10
ゼラチン  15g 
<作り方>
1.ゼラチンを大さじ10の水でふやかしておく。
2.ヨーグルトと生クリーム、下処理をした葉わさびをミキサーにかける。さらに、半分量の砂糖(大さじ5)を加え、混ぜる。
3.牛乳にゼラチンと残りの砂糖(大さじ5)を加え、ゼラチンが溶けるまで火にかける。
4.2と3を素早く混ぜ合わせ、型に入れ、冷蔵庫で冷やす。

「花・葉わさび」料理講習会の様子